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2020.03.30

雨漏りしない建物を造るには?屋根形状が意外と重要って知っていますか?

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こんにちは、屋根修理と外壁修理のプロ集団・ゼファンです。
今回は、建物における「屋根の形」についてご紹介したいと思います。皆さんは、新しく家を建てようと考えた時には、何に注目して計画を進めるでしょうか?多くの方は、住宅内での生活ができるだけ便利で快適になるように間取りにこだわったり、せっかく建てる夢のマイホームとなるため、外観デザインにこだわってできるだけスタイリッシュな建物にしたいなんてことを考えるのではないでしょうか?もちろん、こういった便利さやデザインを優先するのが間違いという訳ではありませんが、せっかくマイホームの計画を進めるのであれば「できるだけ雨漏りの心配がない住宅にする…」ということも考えなければいけません。
日本という国は、古くから地震の発生数が多い国として有名で、最近ではできるだけ地震に強い建物にするためには?ということが考えられるようになっています。しかし、よくよく考えてみると、住宅が備えておかなければならない災害は、他にもたくさんあるのです。例えば、台風や夏場の集中豪雨などは地震よりも頻繁に発生しますし、雨のことを考えれば1年間のうち1/3~1/2程度の日は雨が降るのです。つまり、新しく住宅を建てる時には、通常の雨はもちろん集中豪雨や台風など災害規模の雨でも雨漏りさせないためには…ということを考えておかなければいけないのです。そして、「雨漏りに強い建物」を考えた場合、住宅内の人を風雨から守ってくれる屋根の形状が非常に重要になるのです。
普段は屋根の形状などあまり意識することが無いと思いますし、この記事では「雨漏りに強い屋根形状は?」ということにスポットを当てて、さまざまな屋根形状をご紹介します。

あまり注目されませんが、屋根形状は重要!


それではまず、住宅に利用される屋根形状の基礎知識から簡単にご紹介しておきましょう。普段の生活の中で『屋根の形状』に注目するような方はあまりいないと思いますが、実は住宅屋根の主要なものだけでも5〜6種類の屋根形状が存在するのです。ちなみに、伝統建築や寺社建築などを含めた場合、さらに多くの屋根形状が存在しており、建物の外観イメージにも大きな影響を与えます。
皆さんも、街中を散歩している時などに、住宅屋根に少し目を向けていただければわかると思いますが、本当にたくさんの屋根形状が存在しており、それぞれの形状によって特徴が違うのです。以下に簡単ですが、現在住宅屋根の形状として主流となっているいくつかの屋根形状の特徴をご紹介しておきます。

■ 切り妻(きりづま)屋根

切り妻屋根は、最もよく見る形状の屋根で、最上部から2方向に向け屋根が下がっていく三角形の屋根です。日本だけでなく、世界中で最もポピュラーな屋根なので和風・洋風どちらの外観にも合うと言われています。
この屋根は単純な形状なので雨じまいもしやすく、施工・メンテナンスのコスト面でも有利です。

■ 寄棟屋根(よせむねやね)

寄棟屋根は、最上部から4方向に向かって屋根が下がっていく形状の屋根です。
この形状の屋根も世界中でよく採用される屋根の形状で、和風・洋風と外観を問いません。
この構造の特徴は頑丈なことで、台風などの風圧などに対しては最も強いとも言われています。

■ 片流れ屋根(かたながれやね)

片流れは一方向に向かって下がっていく一枚板の屋根の形状です。
屋根の形状としては最もシンプルな屋根で、この屋根を採用した建物はモダンなイメージになります。この屋根は南側に向けて傾斜させると太陽光パネルを最大限に設置することが可能な事が大きなメリットですね。デメリットとしては風圧を受けやすい点です。

■ 方形屋根(ほうぎょうやね)

この形状は寄棟屋根の一種になり、作りは寄棟と同様に頂点から4方向に下がり、四角すいの形状になっている屋根です。方形と寄棟の違いは、正方形の建物に寄棟を採用した場合、屋根がピラミッドのような形になります。この場合においては寄棟ではなく方形屋根と呼ばれます。
寄棟や方形屋根の場合は太陽光パネルの設置が難しく、時には設置が不可能な場合もあります。

■ 陸屋根(ろくやね・りくやね)

鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造の家の場合によく採用される形状です。この屋根は傾きのない平面の形状が特徴で、この屋根を採用した住まいの外観はキューブ状になりモダンな雰囲気を与えます。
メリットとしては屋上利用が可能な住まいとなることですが、反面、雨漏りのリスクが他の形状に比べ高くなります。

■ 入母屋(いりもや)屋根

入母屋は、寄棟屋根の上に切妻屋根が乗っているような形状で、古くは弥生時代のころから採用されていて、日本建築でよく見られる形状の屋根です。
この屋根は日本の伝統建築らしく、風格のある外観デザインになりますが、構造が複雑なため施工費用が高額になり、メンテナンスも難しくなります。

一口に「住宅屋根」と言っても、上記のようにさまざまな形状が存在しており、どの形状を選択したかによって得られるメリットなどが異なるのです。さらに皆さんに覚えておいていただきたいの、屋根形状によってメリットがある一方で、デメリットも存在しているということです。最もわかりやすい例をあげると、選択する屋根形状によって雨漏りリスクが違ってくるため、日々の生活の中で必要な屋根メンテナンスが変わってしまうということです。
以下で屋根形状ごとによって異なる雨漏りリスクもご紹介しておきましょう。

屋根形状による雨漏りリスクの違い

ここまでの説明で、住宅の屋根にはさまざまな形状があるということは分かっていただけたと思います。日本国内で古くから採用されてきた屋根形状で言えば『切妻屋根』や『寄棟屋根』が有名なのですが、近年では、金属屋根材やスレート材などの屋根材が流行していることもあり、片流れ屋根や陸屋根を選択する方も増えています。
それでは、屋根形状によって異なる雨漏りリスクについても考えてみましょう。基本的に雨漏りリスクは、屋根の形状が単純なほどリスクが低く、複雑な造りになるほどリスクが上がると考えても良いのですが、最近人気の陸屋根や片流れ屋根に関しては、シンプルな形状と言えるわりに、雨漏りリスクが高いので注意が必要です。
以下で代表的な屋根形状について、それぞれの雨漏りリスクをご紹介しておきます。

Example.1雨漏りに最も強いと言われる『切妻屋根』

屋根形状としては最もオーソドックスで皆さんも良く見る屋根形状です。切妻屋根は構造的に非常に単純で屋根形状の中でも最も雨漏りしにくい屋根だと言われています。また、複雑な屋根と比較するとメンテナンスも容易にできるのでメンテナンスコストも安価です。切妻屋根の雨漏り原因は『大棟』と呼ばれる屋根の最上部が原因になる事が多いです。

Example.2オーソドックスで雨漏りにも強い『寄棟屋根』

寄棟屋根は切妻と同様にオーソドックスで皆さんもよく見かける屋根形状です。この屋根形状は全方向の外壁を軒が覆い雨から守ってくれるという事が大きなメリットです。雨漏りリスクの面から考えると『かき合い』と呼ばれるY字になっている部分から雨漏りすることも多いので定期的なメンテナンスが欠かせません。

Example.3最近人気の屋根形状『片流れ屋根』

ここ最近モダンな建物の外観を実現できると非常に人気の高い屋根形状が片流れ屋根です。この形状は外観がモダンでオシャレに仕上がる一方、屋根が一方向に向いているため、屋根に落ちた雨水を全て受ける雨樋に負担がかかります。また、けらばが長い事や、強風時に横から当たる雨水によって雨漏りする可能性が非常に高いとも言われています。

Example.4平らな屋根が特徴の『陸屋根』

『陸屋根』はほぼ平らな形状をした屋根で「ろくやね」または「りくやね」と呼びます。片流れ屋根同様、建物がモダンな外観となると近年人気の屋根形状ですが、平らな形状のため屋根部分に雨水が長くとどまることや外壁が雨水に晒されるなどの問題もあり、雨漏りリスクが非常に高くなります

屋根の雨漏りリスクは、施工を行う職人の腕によっても違ってきますが屋根の形状による雨漏りリスクは上図の様になります。屋根形状による雨漏りリスクの違いは、一般的に屋根の形状が複雑になるほどリスクが高くなると上述しましたが、片流れ屋根や陸屋根の様に単純な形状の屋根でも雨漏りリスクが高いものがあります。これは軒の有無なども関係があるのですが「雨漏りは外壁から起こる事も多い」ということも理由の一つです。どちらにせよ、住宅の屋根形状を決めるときは、こういった雨漏りリスクのこともよく考えて決めるなければならないと頭に入れておきましょう。

屋根の部分的な注意点について

上述のように、住宅の雨漏りリスクは「どのような屋根形状を選択したのか?」ということが非常に重要です。ただし、注意しておかなければならないのは、特定の屋根形状だからと言って「雨漏りを絶対にさせない!」という訳ではないということです。例えば、寄棟屋根に関しては、「雨を受ける面積が多いため雨漏りがしにくい」と紹介する屋根業者もいれば、「寄棟は接合部分が多いため、雨漏りリスクが高くなる…」などと真逆の情報がネットなどで見ることができます。このような情報があった場合には「いったどっちなのだ?」と疑問にも持ってしまうことでしょう。
実は、前述の寄棟に関する情報はどちらも根拠となるポイントは正しいと言えます。屋根の雨漏りリスクは屋根形状以外にも、屋根の部分的に押さえておかなければならないポイントがあるのです。ここでは、雨漏りしやすい屋根となってしまういくつかのポイントをご紹介しておきます。

  • 谷樋板金がある屋根は注意!
    屋根からの雨漏り原因第一位には「谷板金」を上げている屋根業者は非常に多いです。谷板金は、L字やT字などの敷地で住宅を建てる場合、連続性のない屋根と屋根の取り合いに施工する板金です。こういった谷樋を使って結合される屋根は複合屋根などと呼ばれます。谷板金は、屋根に落ちた雨水を一手に集水して排水する部分となるため、劣化が早く雨漏り原因となることが多いのです。また、屋根が複雑化するので、自動的に雨漏りリスクが高くなります。
  • 下屋根と外壁の取り合いがある屋根は注意
    下屋根と外壁の取り合いがある屋根は、その分隙間が多いということですので、雨漏りリスクが高くなります。なお、下屋根と外壁の取り合い部分の雨仕舞を雨押え板金と呼びます。
  • 軒先の出が無いor少ない屋根は注意
    近年では、「軒の出」が無いor少ない建物が人気となっていますが、こういった屋根にしてしまうと、軒先と外壁の取り合い部分にまで雨水が届いてしまい、雨漏りリスクが高くなります。また、外壁に当たる雨水も多くなるため、外壁からの雨漏りリスクも高くなるのです。雨漏りに強い家を望むのであれば、軒の出がしっかりある屋根がオススメです。

上記に様に、屋根が複雑になり接合部分が生じてしまう屋根の場合、どうしても雨漏りリスクが高くなってしまいます。もちろん、品質の高い施工業者であれば、きちんと雨仕舞を行うのでそこまで心配はないのですが、未熟な施工業者の場合、雨仕舞が甘くなってしまい、早期の雨漏りを招いてしまう危険があるのです。したがって、屋根の施工業者を決める時には、住宅デザインを決める時のように、しっかりと時間をかけて検討するのがオススメです。

太陽光発電と相性が良い「片流れ屋根」の注意点は?


それではここから、スタイリッシュな住宅デザインが実現できると人気になっている『片流れ屋根』や『陸屋根』の導入を検討中の方のため、雨漏り対策の点から見た両者の注意点を簡単にご紹介しておきましょう。

まずは片流れ屋根からです。この屋根形状は、非常にシンプルな屋根形状となるため、「複雑で接合部分が多いほど雨漏りリスクが高くなる…」とは真逆の屋根形状となります。しかし、シンプルな割に弱点が多いと言われていますので、片流れ屋根を導入しようと考えている方は以下の点は覚えておきましょう。
ちなみに片流れ屋根は、屋根を南側に向けて傾斜させることで、太陽光パネルを最大限に設置することが可能になることや、シンプルでスタイリッシュが外観デザインを実現できることが人気の理由となっています。

Demerit.1雨漏りリスクが高い

まず屋根形状として最も大きなデメリットとなるのは、『片流れ屋根』が雨漏りリスクが高いと言われていることです。ある瑕疵保険会社の調査では、新築雨漏り事故の75%は『片流れ屋根』だったとのデータもあるほど、雨漏りリスクが高いと言えるのです。
『片流れ屋根』が雨漏りに弱くなってしまうのは、強風雨の場合に破風板と野地板の境目から、雨水が野地板の裏面を伝い水となって侵入することがあり、雨水などが建物内に侵入することが多いからです。また、ケラバ部分は同じ屋根の大きさであれば、他の屋根と比較して片流れ屋根の場合2倍の長さになってしまいます。長さが2倍になるという事は、単純に軒先に流れる雨水が2倍になるということで、雨漏りや野地合板の腐朽劣化リスクが高くなるのです。

片流れ屋根の雨漏りはどうする?

  • 伝い水は透湿ルーフィングを棟に巻いてストップする方法があります。片流れ屋根の棟端部の伝い水を防ぐには、棟に透湿ルーフィングを巻くことで対処できます。透湿ルーフィングは強度もあり破れる事もなく、湿気を排出する機能もあるので棟部の防水には最適です。
  • ケラバにはシール材付きけらば水切りを使うと良いでしょう。

Demerit.2屋根面の日当たり不足による野地合板の劣化

屋根の日当たりなど気にすることなどあまりないかもしれませんが、実は結構重要なのです。
近年増加している片流れ屋根ですが、都市部の様な狭小地では北側斜線の高さ制限から、北面屋根となるように設計されることが良くあります。しかし、北面片流れ屋根は、真冬の場合、太陽高度の関係上1日中屋根面が日陰になる場合があります。この場合、野地合板は日射による温度上昇をしませんが、壁や小屋裏は日射による温度上昇があり、この場合、壁などの木材は湿気を放出し、放出された湿気は温度の低い北面野地合板に吸収され、野地合板が高湿化してしまうのです。この湿気の流れは、太陽高度の低い冬の間繰り返されてしまうため、野地合板の含水率が上がってしまい、木材の腐食を招く場合があります。

北面片流れ屋根での野地合板劣化の対策は、透湿ルーフィングと野地面通気材を使用することが有効です。なお、南面片流れ屋根の場合でも全面に太陽光パネルを設置する場合、北面と同じく屋根面は日陰になります。そのため、北面片流れ屋根と同じく野地板の劣化リスクはありますので、後付けで太陽光発電を設置する場合は注意しましょう。

Demerit.3片流れ屋根は換気不足になる

一般的に屋根の劣化を防ぐ方法として、小屋裏を換気する方法があります。この小屋裏換気には「風力による風力換気」と「温度差による温度差換気」がありますが、このどちらも片流れ屋根の場合、その効果が軽減されてしまいます。
まず切り妻屋根の風力換気を考えてみましょう。ある一方から風が吹くと、その方向の軒天換気入口・外壁通気層入口・棟換気入口などから小屋裏へ外気が侵入します。そして反対側の換気口から排出され小屋裏換気がスムーズに行われます。しかし片流れ屋根の場合は、その形状からわかる通りどちらか一方は換気口がありませんので、風力による小屋裏換気は機能しないのです
次に温度差換気ですが、これは建物の内外温度差によって換気を促進する手法ですが、一般的に温度差が大きい、建物の高低差が大きいほどその換気能力は高いと言われています。しかし片流れ屋根は緩勾配の屋根形状の物が多く、そういった場合には温度差換気も機能しなくなります。この両方の小屋裏換気が機能しないということで小屋裏を高湿化し、野地板の腐食を招く恐れがあります。

片流れ屋根の建物を建てるときには「小屋裏換気を多くしてください」と施工会社に依頼しましょう。片流れ屋根で十分な小屋裏換気量を確保するには様々な方法があります。
●換気棟の設置数を増やす。
●軒天換気を全周に設置する。
●妻壁での妻換気を設置する。
等、様々な方法があります。

このように、デザイン性の高い住宅が実現する片流れ屋根には、さまざまなデメリットが存在するのです。

屋上が有効利用できる「陸屋根」の注意点は?

それでは次に、陸屋根を導入する場合の注意点をご紹介していきたいと思います。「陸屋根って何?」とイマイチ屋根形状をイメージできない方も多いかもしれませんが、陸屋根とは上画像のように、所謂、建物に屋上があるような形状の屋根の事です。マンションや病院の屋上のことをイメージしていただければ、非常にわかりやすいかもしれません。この屋根形状は、モダンでスタイリッシュな外観を実現してくれることや、屋上を有効利用できるスペース的なメリットがあるため、近年では、戸建て住宅でも採用する方が増加しているのです。
しかし、上でご紹介したように、陸屋根はそのほかの屋根形状と比較しても、雨漏りリスクが高いといわれ、実際に注意しなければならないポイントが多いです。現在、陸屋根の建物を計画している方は、以下の点に注意して雨漏りを引き起こす前にメンテナンスを行うようにしましょう。

POINT1屋根面の防水シート劣化は雨漏りに繋がる。

本来、屋根というものは、屋根に落ちた雨水を適切に排水するため、勾配を考慮して施工されているものです。しかし、陸屋根は上述の通り、平らな形状をしているので、十分な勾配を確保できず、防水層が一手に雨水を受けることになるのです。そのため、陸屋根の場合は、きちんと防水シートが施工されているのですが、築年数が経過すると徐々にダメージが蓄積し、防水シートが傷んでしまうのです。
特に防水シートを張り合わせているジョイント部分や、パラペット※1の立ち上がり部分の防水シートは傷みやすく、雨漏りの原因となることがとても多いです。一般的に、陸屋根の防水シートは、10年に1度程度のメンテナンスが望ましいといわれていますが、台風や積雪などの外的要因によって、劣化が早まることも少なくありません。陸屋根の屋上部分は、定期的に点検を行い、劣化が見られたら早めにメンテナンスすることをオススメします。

※1 パラペットとは
建物の屋上やバルコニーの外周部の先端に設けられた低い立ち上がり部分の壁。屋根防水の納まり上、重要な役割を持っている。
引用:コトバンク

POINT2パラペットの笠木の劣化から水が浸入する

パラペットには、笠木と呼ばれる板金が被せられています。これは、建物の躯体自体が傷むのを防止する目的で施工されるものとなります。
笠木は、釘などでしっかりと固定されているのですが、経年劣化で徐々に板金が浮いてしまい、強風を伴う横殴りの雨などが当たると内部に雨水が侵入し、雨漏りを引き起こす可能性があるのです。そのため、台風の後などには、笠木が浮いている部分がないか、釘が抜けている箇所がないか、注意深く確認するのがオススメです。

POINT3防水塗装の膨れやめくれに注意

これは一般住宅のベランダなどでも、雨漏りの原因としてよく見られます。陸屋根の屋上面で、防水層(表面に施されている防水塗装のことです)が膨れあがったり、めくれあがったりしているのが見られた場合は要注意です。放置しても自然と改善することは絶対にありませんし、被害が拡大する一方です。したがって、塗膜の経年劣化と考えられるような現象が見られたら、早急に業者にメンテナンスを依頼しましょう。

POINT4排水口周辺の劣化や詰りに注意

陸屋根には、雨水を受け流すために排水口(ドレン)が備え付けられています。この部分は、屋根に落ちた雨水が集まってくる部位ですので、劣化がとても速く、取り付け部分にひび割れが出るなどの損傷が多くみられます。また、屋上部分ですので、風に飛ばされてきた落ち葉やゴミなどが排水溝周辺に集まり、排水不全を引き起こすことも多いです。屋根に落ちた雨水が適切に排水されず、水たまりなどができてしまうと、防水シートの劣化を速めてしまい、最悪の場合、雨漏りを引き起こしてしまいます。したがって、陸屋根の排水溝周りは、定期的に清掃を行うように心がけましょう。

弱点が少ないと言われるのは『招き屋根(まねきやね)』


それでは最後に、陸屋根や片流れ屋根と同じく、スタイリッシュな外観デザインが実現できるうえ、屋根の専門家から見ても「弱点が少ない屋根形状」とオススメ出来る『招き屋根』の特徴をご紹介しておきましょう。

近年、弱点が少ない形状として人気が高くなっている『招き屋根』ですが、この屋根形状は切妻屋根の一方の屋根面を長く伸ばして、も片方を短くした屋根形状の事を指しており、さらに2面の屋根面が段違いになっているのが特徴的です。
この招き屋根は、さまざまな屋根形状がある中でも、最も弱点が少なく、優れた建物を実現できるということで、新築業界では積極的に取り入れられているのです。以下で招き屋根が持つメリットを簡単にご紹介しておきます。

Merit『招き屋根(まねきやね)』のメリット

それでは『招き屋根(まねきやね)』が持つメリットをわかりやすく箇条書きでご紹介しておきましょう。

  • 屋根裏に大きなスペースを確保できる
    上述したように、招き屋根はそれぞれの屋根面を互い違いにしているため、その分屋根裏に広い室内空間を確保できるのがメリットになります。
  • 優れた耐風性を持つ建物を実現
    2面の屋根面が段違いで支えあうため、非常に頑丈な屋根を実現できます。また、屋根が2つに分かれるという形状のため、風の影響も分散することができます。
  • 施工費用が安価
    比較的シンプルな屋根形状となるため、施工性が良く、安価な施工費用で済みます。
  • 快適な住空間を実現
    招き屋根は、夏は涼しく、冬は暖かいと、快適な住空間を実現できます。これは、屋根裏の通気性や断熱性が高いためです。快適な住空間を作るには、屋根裏の断熱性と通気性は非常に重要です。
  • 太陽光発電の設置に適している
    招き屋根は、太陽光パネルの理想的な設置角度(約30度)と勾配が一致しています。したがって、非常に発電効率の良い太陽光発電システムの運用が可能になります。

招き屋根は、上述のように、さまざまなメリットを持っているのです。特に強風に強いという特徴は、近年増加している大型台風に備えるためには非常に有効なメリットになると思います。また、屋根裏のスペースを有効活用できるようになるため、子供部屋やロフトも作りやすく、ご家族みんなが満足いく住宅を実現できると思います。

Demrit『招き屋根(まねきやね)』のデメリットは?

それでは最後に、招き屋根を導入する場合のデメリットについても簡単に触れておきましょう。
招き屋根のデメリットについては、『雨漏り対策をしっかりとしないといけない…』という点ぐらいしかないのではないかと思います。雨漏り対策をしっかりと…と言われると、非常に重要なデメリットのように感じますが、そもそもどのような屋根形状であっても、屋根の雨仕舞をしっかりと行い、雨漏りしないようにする対策は行わなければいけません。これは、特に招き屋根に限った話ではなく、屋根全体に言えることですので、筆者としてもそこまで大きなデメリットとしてご紹介すべきかは迷う程度のものです。

ただし、未熟な施工業者が、招き屋根の施工を行った場合、屋根面と外壁が接触する部分の雨仕舞が弱くなってしまう場合があります。この場合は、確かに雨漏りリスクが高くなるため、招き屋根のデメリットとして考えておく方が良いのかもしれません。逆に言えば、雨仕舞をしっかりと行う熟練の屋根業者が施行を行うと考える場合には、現状、屋根形状的なデメリットはないに等しいと言えるのが招き屋根なのです。

まとめ

今回は、住宅の屋根形状について、さまざまある屋根形状によって異なる雨漏りリスクについてご紹介してきました。住宅の屋根は、中に住む人を常に風雨の影響から守ってくれる非常に重要な役割を持っています。しかし、家を建てる時に「どの屋根形状が最も良いのか?」などと、屋根形状について詳細な部分まで考えている人などほとんどいないのが現状なのではないでしょうか。多くの方は、屋根形状によって建物の外観デザインがどれだけ自分好みになるのか…ということは考えるのでしょうが、その屋根形状を選ぶことでどういったリスクが生じるのかなどは考えていないと思います。
しかし、この記事でご紹介したように、選択した屋根形状によってそれぞれ特徴や弱点が全く変わってきますし、日々の生活で必要になる屋根メンテナンスなども変わってきてしまいます。住宅の外観デザインが重要なことは百も承知ですが、まずは長く家族の安全を守れるような建物を実現するためには「どの屋根が安心なのか?」ということから考えていくのが良いと思います。熟練の屋根業者であれば、屋根形状ごとの弱点をきちんと分かっているはずですので、選択した屋根形状の注意点や、必要になる雨仕舞などを提案してくれると思います。

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